ドラムなんて叩けば音が出るし、教わらなくてもいいんじゃない?
そこが落とし穴なんです。管楽器や弦楽器ならまともな音が出るまで教わりながら随分時間がかかるものです。が、ドラムやピアノは叩けば音がでます。ましてドラムには音階がないのでそう思われがちです。


実際、同じ楽器、同じスティックを使って叩いても人により音が違います。

大きな音を出すのに力任せに叩いても音が汚く、本人も疲れるだけです。(場合によっては身体を痛めます)
ロック系ではベース・ドラムを曲を通して踏み続けなくてはなりませんが、グルーヴを左右する足をコントロールできないアマチュアが多いのは事実です。

またドラムという楽器は目で見て学ぶ面もかなりあります。実際に間近で見ることで問題が解決したりヒントがつかめます。


残念ながら日本のドラム人口の裾野はまだまだ狭く、いい指導者は多くありません。

欧米では大学のドラム・コー(マーチング・バンド)も盛んで身近に叩けるおじさんがいたりするものです。また著名なドラマーは必ず誰かに(または複数に)師事しています。

日本の住宅環境も歯止めになっているもの事実です。アメリカなどは大抵地下室があり、家と家の間隔が広いので結構防音もせずに平気で叩いています。そうは行きませんが、今はエレクトリック・ドラムもあるし、スタジオもあります。少し余裕があれば防音室だってあります。


以前と違って現在はドラミングに関しても情報が溢れていますが、それゆえにいかにドラミング全体を系統立てて捉え日々何をどうトレーニングして行くかが重要になります。

ルーディメントが大切とよく言われますが、ルーディメントがかなり上達したとしてもグルーヴがよくなるわけではありません。


 ドラミングも文化遺産!過去から現在までの演奏家、指導者のそれを学びつつオリジナリティーの創造を目指します。